「司研運動」って?

 「司研」とは司法制度研究の略で,全司法では賃金その他の労働条件改善の取り組みと司研運動を二本の大きな柱として活動を続けています。この二つの活動は,我々にとって車の両輪のようにお互い深い関連のあるものと考えています。
 
 私たち全司法は,1960年以来司法制度研究(司研)運動に力を入れて取り組み,その時々の裁判所の実態や変化を明らかにするとともに,司法の民主化のための労働組合の要求や考え方を提起してきました。私たちは,毎日裁判所で仕事をし,直接,間接に裁判事務に携わっている司法労働者です。私達は労働者として労働条件や地位を向上させたいと考えると同時に,少しでも良い仕事をしたい,国民から信頼される仕事をしたいと思っています。
また,私たちは国民の立場に立った仕事・司法制度の実現を目指すことによって,はじめて国民からも賃金や労働条件の向上などについて支持を得,要求を実現することができると考えています。

 私たちは司法労働者として,裁判所の実状を詳しく知っているはずですし,労働組合の研究活動であるからこそ自由に民主的に意見を交換することができると考えています。その意味で,実態分析にたって司法制度の民主的発展の課題を国民に提起する責務もあると考えます。

 私たちは職場に密着した活動によって,仕事を見つめ直し,「国民のための裁判所」を作るにはどこに問題があるか,どう改善するかを調査研究して政策化するとともに,それを弁護士や学者,文化人,民主団体や他の労働組合にもひろげ,共同の運動を発展させる努力をすることも大切だと考えています。
これまでも弁護士会や、各種民主団体と一緒に「国民のための裁判所」を作る活動に参加してきました。

  近畿地連における取り組み
 
 全司法近畿地区連合会(以下近畿地連)における司研運動の取り組みは,主に年に一回開かれる司研集会(組合員対象の内部的な集会)の開催に向けて職場で討議を行い,研究を深めていくというものが主流でした。この方法は我々の中だけでの研究にとどまってしまう欠点はありましたが,情勢分析などで,現場で働く職員の考えなど今後の運動を進める上で貴重な資料となる報告が数多くされていました。

 私たちは今、社会の司法制度への関心の高まりや,集会司研(自分たちだけの考えの発表だけの司研活動)への反省から,自分たちなりに研究してきた結果などを組合員以外の方、裁判所以外の方にも伝えていく活動の必要性を痛感しています。このホームページもその一環ですので、ぜひ多くの方にご覧いただきたいと思っています。

 




© Rakuten Group, Inc.